新型コロナウイルス騒動は東京オリンピック開催に対する最後の警告か


5年前に書いた記事のアクセス数が異常に増えていました。どの記事か確認してみると、「2020年東京オリンピック、最悪のシナリオを懸念しています」でした。

新型コロナウイルス騒動で、東京オリンピック開催についてうんぬんされるようになってきたので、この記事が検索にヒットしているようです。

記事の趣旨としては、「東日本大震災の被災地の復興が進んでいないのに、東京でオリンピックをして浮かれていると、自然から大きなしっぺ返しがあるかもしれない」というものです。

ぼくは一応、科学者のはしくれであるので、100%の確信を持ってこういう主張をしているわけではありません。しかし、現在の人間が理解している科学というものは、決して自然界全体の仕組みを解明しているものではないことも事実です。大きな自然災害を経験した後は、自然が人間に対して何かを警告していると思って、もっと謙虚に物事を考えてみるべきだとも思っています。

そういう意味では、ぼくらは約2万人もの死者を出した東日本大震災から、謙虚に何かを学んだのでしょうか。どうも、そうには思えません。相変わらず政界・経済界をはじめ、不祥事は相次いでいます。安倍内閣になって確かに日本経済は多少良くなりましたが、この新型コロナウイルス騒動で全部ちゃらになって、元の不況に逆戻りしそうな状況です。

福島原発でつくっていた電気の恩恵を最も受けていたのは、間違いなく首都・東京です。その東京がオリンピック景気で浮かれ、福島をはじめとした被災地はいまだに疲弊していていいのか、ぼくは甚だ疑問です。

『サイン』という映画があります。宇宙人が地球に侵略してくるという話で、単なるSF映画として見たらイマイチかもしれませんが、キリスト教の信仰について考えさせる異色の映画です。

主人公は、最愛の妻を交通事故で亡くし、それを機に神を信じられなくなり、信仰を失って牧師を辞めたグラハムです。彼は2人の子どもと、義弟のメリルと暮らしていました。宇宙人が侵略してきて、最終的には彼らが撃退するのですが、その間に幾つも「サイン」が神からあったということに気付き、グラハムは信仰を取り戻すという話です。

例えば、義弟のメリルはかつて野球選手で、ホームランの記録を出したときのバットを家の壁に飾っていました。妻が事故死する間際、グラハムに「見て、フルスイングして」とつぶやきます。グラハムは、妻が死に際に弟のメリルを思い出して語った意味のない言葉だと思っていましたが、家で宇宙人に襲われたときにその言葉を思い出します。「見て」という言葉に従って見ると、壁に飾ったバットがありました。そしてメリルに「フルスイングしろ」と伝えます。メリルはその言葉どおりに、飾ってあったバットを握って宇宙人を殴りつけます。倒れた宇宙人の上に、棚の上に置かれていたコップの水が掛かり、宇宙人は息絶えました。宇宙人は水に弱かったのです。

なぜ棚の上に置かれていたコップの水がおかれていたかというと、グラハムの娘が家のいろいろな所に水を置いておく癖があったためです。何回注意してもその癖は治らず、そこら中に水の入ったコップが並べられていたのです。

また、息子はぜんそく持ちで、発作を起こしたときに薬を使わないと死に至る可能性がありました。ところが、宇宙人に襲われたときにぜんそくの発作を起こしてしまい、逃げられずに捕まります。宇宙人は毒ガスを出して人を殺すのですが、息子はぜんそくの発作で気道がふさがれていたため、毒ガスを吸い込まずに済んで助かりました。

と、まあ、ご都合主義的な話ではあるのですが、この他にも日常で起こっていたいろいろなことが、宇宙人襲来のときに助かるための「サイン」だったというわけです。グラハムは、神がそういう「サイン」を与えてくれていたことを確信して、牧師に戻るという映画です。

われわれ日本人にはキリスト教信仰はあまりないですが、それでも「虫の知らせ」などというように、いろいろな現象を何かの「サイン」だととらえる考え方は古来から存在しています。ぼくは、2020年の東京オリンピック開催に向けて、そういう「サイン」が幾つもあったように思っています。

新国立競技場の建設は、金が掛かり過ぎるということで、計画をやり直しました。

最初に決まったエンブレムは「パクリ」が発覚し、選考をやり直しました。最初のエンブレムを用いていたポスターやら何やら、全てが作り直されました。

豊洲市場の土壌汚染問題で築地市場移転が遅れ、オリンピック期間中に選手の専用道路となるはずだった環状2号線は、築地市場跡地・虎ノ門間の地下トンネルの工事が遅れて、いまだに開通していません。もし予定どおりの期間にオリンピックが行われると、大渋滞が予想されています。

2019年9月27日~10月6日、カタール・ドーハで行われた陸上の世界選手権では、暑さによって女子マラソンで約4割が途中棄権し、「そういえば東京の夏も暑くなかったっけ?」ということになり、マラソンだけ札幌で開催されることになりました。

どうも、東京でオリンピックをさせたくないという「サイン」を感じます。

そして、今度の新型コロナウイルス騒動です。今のところは、正式にはオリンピックの延期も中止も決まっていませんが、雰囲気的には今年開催するのは難しいという流れになっています。仮に、日本はオリンピックまでにウイルス騒動が沈静化しても、世界で終わっていなければ、参加できる国も限定されてきます。そもそも、まだ出場選手選考の試合ができず、参加選手が決まっていない競技も多々あります。また、練習ができる国、できない国がある現状は不公平だから、オリンピック延期が望ましいという声も上がっています。

スペイン五輪委会長が延期要望 練習できず「不平等」―東京五輪

スペイン五輪委員会のブランコ会長は17日、東京五輪の延期を求める見解を示した。今夏に開催すれば、新型コロナウイルスの感染が拡大するスペインでは選手が十分に練習できず、不平等だとした。

もしかしたら、新型コロナウイルス騒動は東京オリンピック開催に対する最後の警告かもしれません。そういう意味では、麻生副総理の国会答弁は慧眼なのかもしれません。

「呪われたオリンピック」麻生副総理が国会答弁 「40年ごとに問題起きている」

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って開催可否が注目される東京オリンピック・パラリンピックについて、麻生太郎副総理兼財務相は18日の参院財政金融委員会で「呪われたオリンピック」と発言した。

麻生氏は、戦争で日本が開催権を返上した1940年の札幌冬季五輪と、旧ソ連のアフガニスタン軍事侵攻に抗議した日本を含む西側諸国が参加をボイコットした80年のモスクワ五輪を例に挙げ、「(モスクワから)40年たつと今年。40年ごとに問題が起きている」と指摘。「呪われたオリンピック」と形容し、「マスコミが好きそうな言葉でしょう」と冗談めかした。

とにもかくにも、今、日本や東京は何をするべきなのか、よく考えてみるべきなのかもしれません。


“新型コロナウイルス騒動は東京オリンピック開催に対する最後の警告か” への9件の返信

  1. とてもショッキングなメッセージですねえ。
    あわてて過去のブログや「科学盲信警報発令中」を読み直しました。

    質問ですが、「現在も福島の復興は進んでいない」とのことですが、
    確かにメディアでもそのようなニュースは聞きますが、一般的な
    認識としては「支援をできることはやっている」という感じです。

    オリンピックよりも「復興」という意見もありますが、
    オリンピックを主催することは日本の経済を盛り上げる意味でも 
    良いのでは と考えますが。

    京橋さんはそう思わないのですか?日本自体の景気がよくなれば、
    福島の復興も必然として進めることができると思うのですが。

    オリンピック決定後、猪瀬知事の失脚、JOCの竹田理事の
    辞任など十分「呪われたオリンピック」ですが。

    • 福島の復興は、いかに早く原発の廃炉が完了させるかに懸かっています。あそこの安全性が保障されない限り、福島の復興はありえません。人は危険な所に住みたくないし、そんな投資をする経済人もいません。

      現状は、まだメルトダウンで生じたデブリ(溶けた燃料棒を含む放射能を帯びた物質)の回収すら終わっていません。

      1986年に事故を起こしたチェルノブイリ原発は、三十数年たった今でも廃炉が終わっていません。発電所全体を石棺 (コンクリートで覆う)にしましたが、その石棺が駄目になってきていて、さらにそれを覆う構造物を造っています。なぜ覆うかという、放射性物質を閉じ込めるために他なりません。

      事故を起こした原発にはこのように気の遠くなるような未来があるのですから、日本(とりわけ恩恵を一番受けていた東京)は、もっともっと真剣に廃炉への取り組みをしないといけないと思っています。

      >日本自体の景気がよくなれば、福島の復興も必然として進めることができる

      理性的に考えればそのとおりだと思いますが、この宇宙が人間の理性に従うなどとも思っていません。

      たとえるなら、住む家がないので、穴の開いてしまった土地の上に建物を建てるようなものだと思います。穴が開いていようが、その上に力学的に安全な設計で構造物を建てれば、理性的には大丈夫だと思います。取りあえず住みかを造って、生活を安定させてから穴を埋めれば問題ないと考えます。

      しかし、自然現象を人間が完全に予測することは不可能です。例えば、地上からは観測できなかったけれども、実は地下水脈から水が上昇してきていて、住んでいる間に穴を水で満杯にして、水圧で穴を崩し始め、不意に家が崩壊するかもしれません。

      住みかがなくて大変でも、まずは穴をしっかり埋めてから家を建てたほうがいいに決まっています。

      穴を埋める作業が福島原発の廃炉です。まずは今の生活を優先させて穴をそのままにして家を建てていたのが、今までの日本だと思ったらいいです。

      どちらが正解かは分かりません。何せ、人間の理性を超越した世界の話ですから。

  2. 様々な事象を警告と捉えて、思い描いていたことを中止にするか、
    その事象をあくまで試練と捉えて、それを乗り越えようとするか、

    今回のオリンピックに限らず
    理性を超えた感性でどうすべきかを考えることは
    よくあると思います。

    私見で結構です。

    警告なのか試練なのか
    どのように見分けていくのか
    経験やそのプロセスがあれば
    教えてほしいです。

    • 難しい質問ですね。

      一つ言えることは、警告にしろ、試練にしろ、主体者を前提にしているということです。つまり「何者かがわれわれに警告をしている」あるいは「何者かがわれわれに試練を与えている」ということです。そうしている主体である何者かがいるという前提で、われわれは警告や試練という考え方をするわけです。

      その何者かが、キリスト教で言うゴッドなのか、イスラム教のアラーなのか、仏教の仏様なのか、ヒンズー教の何とか神なのか、はたまた地球意思なのか宇宙意思なのか、それは分かりません。しかし、そういう主体たる何者かを認めるので、警告や試練と考えるわけです。

      そうでなければ、ただ単に事実の羅列に過ぎません。記事に書いた競技場問題、エンブレム問題、道路問題、マラソン問題も、kansukeさんが書いた猪瀬知事の失脚やJOCの竹田理事の辞任も、さらには3月20日の石巻市での聖火展示のスタート式典で聖火が2度も消えたのも、全部単なる事実の羅列に過ぎません。

      事実の羅列と捉えず、警告や試練と考える場合は、最終的にはそれを与えているのがどんな主体者かということが重要となります。これは先ほど申したように各宗教によって異なりますし、宗教団体には属していなくても宇宙意思みたいなものを信じる人もいます。つまり、主体者についていろんな考え方があります。ですから、ある人は警告、ある人は試練と捉えるようになると思います。正解がないというのは、そういうことです。

      極論すれば、例えば同じキリスト教信徒でも、警告と捉える人もいれば、試練と捉える人もいるということです。だから、なかなか判別は難しいと思います。

      一つだけ打開策があるとすれば、宗教・宗派・主義・主張を超えて、そういう何者かを信じている人がたくさん集まって英知を出し合ってみるということかもしれません。まあ、昔から宗教の違いが戦争になっていたので、それは難しいことかもしれませんが。

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