この期に及んで、まだ東京オリンピックを開催しようというのか



当然、中止になるだろうと思っていた東京オリンピックを、この期に及んで開催しようとしていることに、驚きを通り越して、あきれ果てて、悲しくなっちゃいました。

東京五輪、来年も日程・会場同じに 組織委が方針

来夏への延期が決まった東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの競技日程と競技会場について、大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は10日、インターネットを使った記者会見で「今年の計画と同じ形でお願いしたいと強く望んでいる」と述べ、従来の計画を引き継ぐ方針を示した。

このオリンピックのために頑張ってきた選手たちのことや、たくさんのお金を掛けて準備してきたことなどを考えると、どうしてもやりたい気持ちは分かります。しかし、今はそんなことをうんぬんしている場合ではないでしょう。

当初は予定どおり今年のオリンピック開催を考えていたから、新型コロナウイルス対策が後手後手に回り、緊急事態宣言が遅れたことは自明です。そして、そのことによって感染拡大を止められなくなったことも自明です。要は、今の日本の感染拡大の大きな原因は、政府の判断の誤りによるものです。明らかな人災です。これだけでも安倍内閣は退陣すべき内容です。アベノリスクと揶揄されても仕方ありません。

4月14日、世界3大科学雑誌の一つ『Science』にハーバード大学の研究者による論文『Projecting the transmission dynamics of SARS-CoV-2 through the postpandemic period』が掲載されました。

既にニュースサイトなどではこの論文について、ざっくりと、新型コロナウイルスの収束には2022年までかかるということが報道されていました。しかし、ぼくは基本的にメディアは信頼していないので、オリジナルのものを読んでみないと納得しません。それほど英語ができるわけでもないので、翻訳ソフトなどを使いながら読みましたが、結構時間がかかりました。ちなみに、論文タイトルにある「SARS-CoV-2」は、新型コロナウイルスの正式名称です。

こういう予測の研究は、どういうものをパラメーター(変数)にするかということにかかっています。この場合は、抗体(免疫のもとになるもの)の寿命、季節性の有無(夏は弱まるのかなど)、抗体の交差性(他のウイルスの抗体が新型コロナウイルスにどの程度効くか)、病院のベッド数をどの程度増やすか、といったことをパラメーターにしていました。

これらのパラメーターをいろいろと変えながら、さまざまなパターンで予測していました。そのような多くの予測で平均的なものが、報道されたようにパンデミック(世界的大流行)は2022年まで続くということです。アメリカでは早ければ2022年7月には収束しますが、それ以降も継続するという可能性のほうが大きいようです。

これは、現在実施されているソーシャルディスタンス(人との距離を取る、人混みを避ける)、いわゆる外出禁止・自粛といったものだけでウイルスに対抗する場合の予測になるので、ワクチンや特効薬が開発されたら収束は早まるでしょう。

いずれにしても、来年(2021年)に東京オリンピックを開催するというのは、現在の科学的知見では無謀だと思います。むろん、予測に含めていないパラメーターが効いてきたり、薬が開発されるなどで、来年夏には収束しているかもしれません。しかし、それを期待してオリンピックの準備を進めるというのは、かえってアスリートファーストにならないと思います。期待が外れたときの失望感は尋常でないです。

この際、いったん中止を決定して、世界が一丸となって新型コロナウイルスとの戦いに専念するほうがよいと考えます。「二兎を追うものは一兎をも得ず」です。まずはウイルス対策に集中してほしいです。

東京オリンピックの開催は、新型コロナウイルス騒動が完全に収束してから、「さあて、では皆さん、オリンピックはどうしましょうかねえ」と考えればいいレベルの話です。

もし、神さまがいるとしたら、「頼むから、とにかく今は東京オリンピックはするな」というのが、そのお方の声なのではないでしょうか。

(参考)
新型コロナウイルス騒動は東京オリンピック開催に対する最後の警告か
新型コロナウイルスで、地球はどうしても人類を減らしたいのだろうか?


“この期に及んで、まだ東京オリンピックを開催しようというのか” への6件の返信

  1. 質問ですが、おっしゃりたいことは、
    ①日本でオリンピックはやるべきではない。
    ②福島の原発事故処理をもっとしっかりやるべき。
    ③福島原発処理、南海トラフ など自然災害の発生する
    確立が高いので日本はそういった自然災害への対策をもっと
    しっかりやるべき。

    の、どれが主眼なのでしょうか。

    つまり、オリンピックを今回は「中止」にしてその分
    2024年に東京オリンピックを開催・・・・ということで
    あれば良い・・・・のですか?

    • むろん、科学的に明確に「こうだ」と言えることではありません。感覚的な話になりますが、大体以下のような感じです。

      まず2020年の東京オリンピックを巡っては、以前書いたように、さまざまなことを通じて「やめさせようとする流れ・雰囲気」みたいなものが感じられます。それを「神さまの意思」や「霊界の意思」や「宇宙の意思」や「自然の意思」などと言い換えてもいいでしょう。とにかく、そういうものが感じられます。

      じゃあ、どうしてそういう「流れ・雰囲気・意思」みたいなものが生じるのかと考えたときに、東日本大震災からの復興を遅らせて、「東京で楽しく騒いで金儲けもしちゃおう」というアンバランスな状態が目に付くわけです。

      人体にたとえると分かりやすいと思います。例えば右足の太ももを何かで切ってしまって、大けがをしたとします。当然、それを完治させてからでないと、今までどおりの生活に戻れません。しかし、とにかく楽しみたいといって、治療もろくにせずに享楽にふけっていたら、傷口からばい菌が入り、最終的には右足を失うことになるし、ひいては命さえ落とします。

      人体という組織が、けがや病気をしたときに、なぜ痛みや苦しみを感じるのかというと、その場所が危険だという信号を送ることで、全身でその情報を共有し、早く治して健康になろうとするのです。組織とはそういうものです。

      日本という国も、大きな組織です。東北地方がけがや病気で痛みや苦しみを感じているときに、日本全体でそれを共有せず、東京で享楽にふけって金儲けに精を出すというのは、日本という国の自殺行為に等しいと思います。

      人体において、けがを放っておいて遊びほうけていると、さまざまな部位にさらなる痛みや苦しみを与え、危険信号を発します。今の日本も、何度も危険信号を送っている状況なのではないかという、感覚的な話です。

      2024年に東京オリンピックを開催すればいいのかどうか、それも分かりません。2024年までに震災復興が完了していればいいのかもしれません。

      ちなみに、これはあまり報道すらされていませんが、福島第一原発で増え続ける処理水を保存しているタンクは、2022年夏頃には満杯になる見込みです。今のところ、満杯になったら、処理水を海に捨てる計画にしていますが、東京電力の処理水の汚染状況についての情報開示は十分とは言えません。もし、放射性物質が混じった処理水を海に捨てるとなると、世界中からかなり非難されると思います。

      つまり、2022年以降の東京オリンピック開催は、参加ボイコット運動などが起きるでしょうから不可能だと思います。よって、2021年に東京オリンピックを開催できなければ、もう開催は無理だろうというのが、ぼくの予想です。

      • わかりやすく詳細にご説明をいただき、ありがとう
        ございます。
        参考にして考えてみたいと思います。

        • 内閣府の発表で 北海道沿岸、東北沿岸での地震による津波予想がでましたね。ここでのエッセイの内容に現実味が増してきました。

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