豊洲市場の安全は証明できても、もはや安心を得ることはできません



豊洲市場の地下水モニタリング最終調査の結果が出ました。

<豊洲市場>地下水 有害物質ベンゼン、基準値79倍も検出

東京都の築地市場(中央区)移転問題で、都が豊洲市場(江東区)で実施した地下水モニタリングの最終9回目の調査(暫定値)で、最大で環境基準値の79倍に当たる有害物質のベンゼンと、検出されてはいけないシアンが計数十カ所で検出された。

小池都知事は昨年11月に、最終調査結果を見届けてから移転の判断をすると言っていました。そして、こうも述べています。

今月12日に築地市場を視察した際には、移転の可否判断について「生鮮食品を扱うので安全・安心が優先。科学的なデータを踏まえた上で冷静に判断していきたい」と述べた。

ニュースキャスターを経て国会議員や都知事になるくらいだから、頭がいいと思っていたのですが、大したことはなさそうです。科学的なデータを踏まえた上で冷静に判断できるの安全だけであり、安心は確保できません。安全は科学の範疇ですが、安心は人の心の問題です。上の都知事のコメントは間違っています。

そもそも今回の最終調査結果の判断基準は、環境省が飲用を前提に定めているものです。しかし、豊洲市場の地下水は飲むわけでもないし、それを使って魚を洗ったりするわけではありません。そういう意味では、その水に食品が触れないように市場が造られている限り、安全なのです。そんなことは子どもでも分かる理屈なのです。

例えば、地面の奥深くにはマグマがあります。これが吹き出てきたら危険ですが、火山の火口ようなマグマの出口がない限り、地面の上で生活していても安全です。危険なマグマが足の下にあっても、ぼくらは安全なのです。豊洲市場の地下水が危険であっても、その水が扱う食品に触れないようになっていれば安全なのです。子どもでも分かる理屈なのです。

しかし、安心はそういう理屈では得られないのです。先の例で言えば、地下のマグマの怖さを何度も何度も聞かされると、人々は不安になるのです。今まではそんなものを気にしなかったから安心していたのですが、気になりだしたら(すぐにマグマが吹き出してくるわけでもないのに)不安になるのです。

豊洲市場問題も同じです。地下水が食品に触れるようになっていないから安全なのですが、怖い怖いと何度も聞かれされた揚げ句、「環境基準値の79倍に当たる有害物質のベンゼンと、検出されてはいけないシアンが計数十カ所で検出された」などと駄目押しされたら、もうみんな不安になるのです。こうなると、もはや絶対に安心を得ることはできないのです。

安全を説明できても、安心を得ることはできないのです。

では、豊洲市場における安心を奪った張本人は誰でしょうか。言うまでもなく小池都知事です。劇場型政治でマスコミを煽動して大騒ぎさせたのは彼女です。もし、本当に豊洲が安全かどうか解明したかったのであれば、こっそり調査するべきだったのです。それで本当に危険だと思ったら移転をやめたらよかったのです。むろん、その際の市場関係者への補償案、市場の代替地案なども、こっそりしっかり決めておいて、いっぺんに発表するべきだったのです。そうすれば、人々がこんなに不安になることはありませんでした。

こっそりやっていてマスコミに嗅ぎ付けられるのは仕方がないですが、自分から正義の味方ぶって大々的に騒ぎ、人々を不安するのでは、お話になりません。人々を不安にして、何が都知事でしょうか。前任者の舛添さんと大差はありません。


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