希望の党のユリノミクスは日本の恥


希望の党の公約を見ていました。失礼ですけれども、感想は「ばかみたい」でした。こういう党に政権を任せては、マジでいけないと思いました。

公約1 消費増税凍結
(中略)
消費税 10%への増税は、一度立ち止まって考えるべきです。その前に国会が自ら身を切り、公共事業をはじめまずは歳出削減を行い、国有資産の売却なども徹底すべきです。300 兆円もの大企業の内部留保への課税なども検討し、プライマリーバランスの改善を図ります。(P3より引用)

自民党の主張と真逆です。安倍首相は、デフレ脱却のために公共事業すなわち財政出動をしなければならないので、プライマリーバランスの改善を延期すると言っています。プライマリーバランスとは、歳入から公債金を除いた額と、歳出から公債の利息や返還分を除いた額のバランスです。それが釣り合っているほうが望ましいわけですが、デフレのほうが深刻だから、まずは財政出動していくということです。その政策に賛否はあるでしょうが、少なくとも筋は通っています。

希望の党の「公共事業をはじめまずは歳出削減を行い」ということは、つまり財政出動をしないということです。プライマリーバランスの改善を優先するということです。しかも、「大企業の内部留保への課税」などと言っています。普通、企業の内部留保は、設備投資や子会社の株を買うなど、企業が拡大・発展していくために用います。そこに税金を掛けるということは、企業は拡大・発展するなと言っているのと同じです。つまり、希望の党はデフレ推進政策なのです。

さらに、こんなことも書いています。

公約3 ポスト・アベノミクスの経済政策
(中略)
AI、フィンテック、自動運転など先端分野での競争力を高め、起業を促進し、経済の自律的成長を目指します。同時に、「民間でできることは民間で」の精神に基づき、政府系金融機関及び官民ファンドは可及的速やかに廃止します。
(P5より引用)

企業の内部留保に課税しておいて、「経済の自律的成長を目指します」って、ギャグのつもりでしょうか。足に鉄球の重りを付けて海に放り込んで、速く泳げと言っているようなものです。全く筋が通っていません。デフレ脱却を推進させるということは、基本的に「企業は拡大・発展しなくてもいい、つぶれてもいい、失業者があふれてもいい」ということです。そのように堂々と言うならば筋が通っていますが、全く正反対のことを同じ党が公約を掲げるって、大丈夫かなと思います。

さらに、「政府系金融機関及び官民ファンドは可及的速やかに廃止します」と言っています。官民ファンドの中には、AIなどの先進技術が韓国や中国などに流出しないようにするために、政府がお金を出してやっているものがあります。韓国や中国が世界中でそういう技術を買いまくっているからで、彼らから日本の技術を守るためにやらざるを得ないのです。

これを廃止するということは、日本の技術を韓国や中国に流出させてもいいということです。そんなことで日本の経済が「自律的成長」するんですかね? 本当に申し訳ないですが、はっきり言って「ばかみたい」です。

希望の党は、党の成り立ちからしてぐちゃぐちゃですが、政策の中身もぐちゃぐちゃなのです。こんな党に日本を任せられるとは到底思えません。

ちなみに、小池百合子党首は、このような経済政策を「ユリノミクス」と称しています。「コイケノミクス」ならまだしも、「ユリノミクス」とは自意識過剰なネーミングです。もし安倍首相が「シンゾウノミクス」と言ったらどうでしょう。ドン引きです。そういう恥ずかしいことを平気でやっているのです。その精神構造を想像しただけで、ぞっとします。

しかも、この「ユリノミクス」という語を英語圏の人が聞くと、さらに恥ずかしいのだそうです。

コラムニストの小田嶋隆氏は自身のツイッターで「ユリノミクス」に「ちょっと微妙な気がする」と感想を述べる。英語には「尿」を意味するurineという単語があるため、「ユリ」から始まる単語には「尿器やら放尿やら尿関連の言葉が多い」と指摘。英語に馴染み深い国の人には「『おしっこ経済』→『垂れ流し経済』ぐらいに聞こえるんではなかろうか」と危惧していた。

この指摘には、思想家の内田樹氏が

「ユリノミクス、英語にあります。urinomics(The identification of the totality of the constituents of the urine of an organism)『有機体の尿の成分の総体を識別すること』だそうです。」

と返信していた。「ome」はギリシャ語で「全て」を意味し、「-ics」は学問や研究対象を意味する接尾語だ。urine+omicsで、生物学や医学の領域で単語が成立するという訳だ。内田氏は

「こういう英語もどきの造語をするときは類語や同音異義語があるかどうか辞書引くくらいの手間を惜しんではいけませんね。『辞書をひく時間もない』くらいに人的資源が枯渇している政党なんだ……」

との皮肉も述べていた。

まさに「日本の恥」です。


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