安倍元首相暗殺の真相を探れ!



アメリカのメディアでは安倍晋三元首相銃撃事件を「Homemade gun used in assassination of Shinzo Abe」というように、Assassination(暗殺)と表現しています。

日本のメディアを見ていると世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐるトラブルや、旧統一教会と政治家との関係ばかりが目立ちます。ものすごい違和感です。

そう感じるジャーナリストは結構いるようです。

捜査情報のリークによる報道のミスリード

【話があべこべ】
小川榮太郎

(引用はじめ)
統一教会攻撃へのシフトが異常である。ジャーナリストでなく極左活動家の有田某を早速テレビが起用して叩き、日本共産党が平然とカルト教団呼ばわり。教団の悪を強調した上で、テレビが横並びで安倍氏と教団を「ずぶずぶ」と表現するなど、実態と全く乖離した印象操作。政治家は請われたら全方位で挨拶しておくのが仕事。安倍さんは団体、個人、冠婚葬祭、請われたら全面サービスしておられた。右派政治家と右派宗教団体統一教会という悪の枢軸だから被害にあって当然という文脈を視聴者に刷り込んでいる。

全てが非常識でムチャクチャ。
ある団体を恨んで殺意を抱いたという供述を真に受けるならその団体は被害者でしょう。ところが今は全報道機関が、その団体を悪の権化のように描いている。異常で気持悪すぎ。恨みを持った殺人犯に加担するのが報道なら、朝日新聞銃撃事件や野村秋介自決事件で、朝日新聞が恨まれて当然の悪の権化だとして、内情の悪を徹底的に暴く報道が一度でもあったか。要するに、右派であれば被害者でも叩きに叩いて許されるのが日本の言論空間だという話。

そもそも過去に遡って宗教団体を断罪するなら、キリスト教、仏教から始まっていかほどでも断罪できる。直近なら創価学会はどうした。でもそれは別の文脈ではないか。
(引用おわり)

「日本版FBI」の創設急げ! 「山上供述」で旧統一教会に偏重する報道、これでは犯人の意図どおり メディアは警備・警護の大失態を追及すべき
有本香

(引用はじめ)
筆者の取材に応じた警察OBはいう。安倍元首相の暗殺から明日(22日)で2週間となるが、連日メディアをにぎわす報道に違和感だけが強い。その内容は、事件の核心からは遠ざかる一方。肝心なことが一向に掘り下げられていないからだ。
(中略)
容疑者が捕まってすぐペラペラ「供述」したことをうのみにして、報道が統一教会一色になることもまた危険だ。犯人の意図どおりにリードされる恐れすらはらんでいる。
(中略)
マスメディアはこうした問題には目もくれず、「警察関係者への取材で分かりました」と言っては、容疑者の「供述」の断片を流し続け、安倍氏暗殺の大事件を「三面記事ネタ」のように矮小(わいしょう)化することに懸命だ。ずさんな警備、不適当な捜査情報のリークによる報道のミスリード…。これらを防ぎ、安倍氏の死に報いるために、岸田首相に大仕事をしていただく提案を申し上げたい。
(引用おわり)

小川氏、有本氏、共にもっともな主張だと思います。ぼくも、メディアがこぞってキャンペーンのように似たような報道をする時は、注意しなければいけないと思っています。そういう時は、大抵裏があります。地球温暖化、新型コロナ、同ワクチンなどのメディアを挙げたキャンペーンもしかりでした。

今の日本で最も世界的に影響力のある政治家が殺されたのですから、もっと慎重に論じるべきでしょう。さまざまな勢力から命を狙われる立場ですから、もしこの犯行に黒幕がいたとしたら、今の状況はそいつ(そいつら)の思うつぼです。

被害者が死んで利益を得る者が真犯人

普通の殺人事件では、被害者が死んで利益を得る者が真犯人という場合がほとんどです。今回、安倍元首相が死んで誰が得をするのか。そういう見方も必要でしょう。

以下は、ちょっと飛躍していますが、もっともだと思うことも書いている記事です。

ケネディ暗殺事件と酷似。安倍晋三元首相を殺害した「真犯人」は誰か?
田中宇

(引用はじめ)
安倍はプーチンらロシアとの関係も維持しており、ロシア政府はウクライナ開戦後、岸田首相や林外相らを入国禁止の制裁対象にしたが、岸田の後ろにいて日本で最も権力を持っていた安倍は制裁対象にしなかった。ウクライナ戦争によって作られた米国側と非米側の対立の激化は、今後時間が経つほど資源類を握るロシアなど非米側が優勢になり、日本など米国側は資源調達がとどこおって経済的に行き詰まる。岸田政権は今のところ米国の言いなりでロシア敵視の姿勢を続けてきたが、今後はロシアなど非米側から石油ガスなどを止められる傾向が強まり、資源を得るためにロシアと和解せねばならなくなる。そのとき安倍がプーチンとの関係を利用して訪露などして対露和解を進め、日本を資源不足の危機から救う展開が期待できた。そのため、露政府は安倍を入国禁止の対象に入れていなかったと考えられる。

左翼リベラルなどは安倍を敵視してきたが、安倍は今後の日本に必要な権力者だった。だがその安倍は今回、ロシアなどが日本への資源輸出を止める報復措置を強め始め、安倍の出番が近づいたまさにそのタイミングで殺されてしまった。これから日本が資源を絶たれて困窮しても、日本を苦境から救うことができたかもしれない安倍はもういない。7月8日の安倍の殺害は、偶然のタイミングにしては絶妙すぎる。報じられているような、犯人の個人的な怨恨によるものとは考えにくい。今回のような大きく衝撃的な政治事件は、偶然の産物として起きるものではない。安倍の殺害は、日本がこれから困窮しても中露と関係を改善できず、中露敵視を続けざるを得ないようにするために挙行された可能性が高い。
(引用おわり)

田中氏は、今回の事件が1963年のケネディ大統領暗殺事件と酷似しているとして、「安倍殺害犯を動かしていたのは米国の諜報界(軍産、ネオコン)である可能性が高い」と結論付けています。

これはさすがにどうかなとも思いますが、ロシアが日本にエネルギーを売らなくなった時に、安倍元首相がいないと日本はたちまち大変なことになるのは事実です。日本が壊滅的になったときに、中国などが乗り込んでくることも十分想定されます。

本当に偶然なんですかねえ

安倍元首相が奈良のあの場所に行くようになったのも、偶然が重なったといえばそれままでですが、なんかでき過ぎている感じもします。

本来あの日は長野県の候補者を応援しにいく予定でしたが、その候補者が「不倫した上に中絶同意書に偽名署名した」という記事を週刊文春に書かれ、そんなやつの応援はできないということで奈良に変更されました。

奈良県警は、今年1月に拳銃の実弾5発を紛失した不祥事の記者会見を、安倍元首相銃撃事件当日の7月8日にする予定でした。当初は弾を盗んだ疑いで、ある署員を取り調べていました。署員は無実を主張しましたが、犯人と決め付けられて自白を要求されたと主張。うつ病を発症して休職しています。しかも、それが窃盗事件でも何でもなく、単なる点検ミスで、実弾はなくなっていなかったのです。

こんな恥ずかしい会見をしなければいけないのですから、事件前日から発表に向けた準備でてんやわんやだったのです。そこへ急きょ安倍元首相の演説が決まったのですから、結果的に警備が疎かになったのでしょう。

また安倍元首相は、6月28日にも同じ大和西大寺駅の反対口(南口)で演説していましたが、そちらは人通りが少なく、急なことなので聴衆を動員する時間なかったので、人通りの多い今回の場所(北口)で演説になりました。さらに、前回は選挙カーを背にして演説しましたが、その時にハウリングを起こしたため、今回は選挙カーを離れた場所に置いていました。

背後に盾となる車も警護員もいない状態になりました。まさに後ろから殺してくれと言わんばかりです。多分、散弾銃でなくて、トラックで突っ込むだけでも犯人は目的を果たせたと思います。それくらい警備はお粗末なものでした。

悪い偶然が重なったといえばそれまでですが、あまりにもでき過ぎていて、きな臭い感じもします。いずれにせよ、議論すべきことのプライオリティーが高いのは「安倍元首相暗殺の真相」です。実行犯の言い分を丸々信じて論理を組み立てていき、旧統一教会をスケープゴートにしては、メディアとしては失格でしょう。公正中立・客観的な報道を望みます。

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“安倍元首相暗殺の真相を探れ!” への5件の返信

  1. お疲れ様です。
    非常に冷静で論理的な意見ですね。
    引用された方々の意見がメディア取り上げられる
    瞬間もありますが、かき消されています。
    櫻井よし子先生の「言論人TV」では、事件を
    撮影した映像の「違和感」やその報道の素早さ
    また、情報の発信元が「エクアドル」という事実
    から、事件の背景の究明が求められる・・・という
    内容でした。

    公正中立な「報道」を望み「保守系論壇」に
    期待したいのですが、その「保守系論壇」からも
    批判にさらされています。

    「安部晋三」という人物のその使命の大きさを
    改めて知らされる気がしますね。

  2. 引用されたジャーナリストが、どちらも右派の方なのが気にかかります。中立的な立場であることを世間的にも評価されている方の言説を引用しなければ、結局は京橋氏の思想的お立場による分析と取られるのではないでしょうか?

    • コメントありがとうございます。
      私は、どんな立場の人の言説であっても、その言説そのものが正しいと思えばそう評価します。
      例えば、泥棒が「窃盗はいけません」と言っても、その言説そのものは正しいと評価します。
      本件に関しては、私が正しいと思うことを言っている人が、右派に多く目に付くということですね。

      • 是々非々の米本さんに共感されるのですから、幅広く左派にも中道にも目を配られ、誰からも色眼鏡で見られることのない引用をお願いします。

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