【イクメン道(5)】お父さんビデオは、愛情ビデオ


映写機
ぼくは映像制作の仕事に携わって25年になります。映像業界には独特な用語が多いです。例えば、「わらう」とは「撮影に邪魔な物を片づける」という意味ですし、「八百屋にする」とは「被写体を斜めにする」という意味です。

最近よく使われる用語に「お父さんビデオ」というものがあります。ホームビデオがプロ級の機能を備えた現在、お父さんたちは運動会や発表会などで、周りのことなどお構いなしに、ただひたすらわが子だけを撮影します。

つまり「お父さんビデオ」とは、「機材や格好はプロ並みだが、構図も何も考えずに、がむしゃらに被写体だけを撮影する」という意味であり、カメラマンの腕が悪いときに使う業界用語なのです。

かく言うぼくも、わが子が小さいころに撮影していた映像を見返すと、やはり「お父さんビデオ」になっています。正月休みに久しぶりに見ながら、「下手くそだなあ」とつぶやいていました。

お父さんとしたら一生懸命に子どもを追って撮っているのですが、一緒に見ていた子どもたちは、必ずしも撮影された「自分の姿」に喜びませんでしたね。やはり、自分の小さいころの姿を見るのは恥ずかしいのでしょう。

しかし、唯一、喜んで見ているシーンがありました。それは「自分と親がコミュニケーションをとっているシーン」です。妻が赤ちゃん時代の子どもたちをあやしているシーン、ぼくと怪獣ごっこをしているシーンなどに、敏感に反応していました。

つまり、単なる「自分の姿」ではなく、「自分が親から愛される姿」を見て、聴いて、喜びを得ているのです。ぼくも、もし親がそのようなビデオを残していたら、ぜひ見てみたいと思うくらいです。親がどんなにぼくを愛していたのか、視聴覚で実感できるからです。

お父さんは、わが子をプロのように撮る必要なんてありません。でも、わが子を単なる被写体としてだけ撮影することは避けたいものです。自分や妻がわが子を愛しているシーンを多く撮るように心掛けましょう。子どもが大きくなればなるほど、そのビデオは彼らの宝になります。「お父さんビデオ」は、「愛情ビデオ」でありたいです。


【イクメン道(5)】お父さんビデオは、愛情ビデオ” へのコメントが 2 点あります

  1. 長男(現在中二)が生まれてすぐに妻の実家からビデオカメラ(テープ式)をいただきました。それからデジカメ時代が始まり、いろいろ買い替えながら今は動画が撮れるミラーレス一眼に落ち着きました。長男のビデオ、写真は多いのに、4番目の次女のが少ないのが申し訳ないなと感じています。自分も子供と一緒に入るためにはもう一人撮影者が必要なので(今は自撮りも簡単)タイミングが合わないとだめですね。そして大量の写真はクラウドに保存。時代は変わったなと感じます。
    「自分も子供と一緒にビデオに入ってください」とジャパネット高田の社長もしきりにビデオカメラを売りながら叫んでいましたね。

    • sentopapaさん。コメントありがとうございました。

      確かに、下の子にいくほど、写真やビデオが少なくなりますね。反省、反省。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*