奇跡は、すぐそこで起きています


砂の城
波打ち際に、砂で作ったお城があるとイメージしてみてください。窓や階段などの小さな部分まで精密に作られています。

たまたま旅先でこの砂のお城を見たあなたは、感動し、すかさず写真におさめます。いつかは波に侵食されてお城は崩れてしまうのでしょうから、素晴らしい姿を映像に残しておこうと思ったのです。

5年後、あなたは再び同じ砂浜に訪れる機会がありました。そこで驚くべき光景を目にします。あの砂のお城が、まだ残っていたのです。しかも、以前より大きくなっているようです。

驚いたあなたは、砂浜の周りの住人に訪ね歩きました。返ってきた答えは、次のようなものでした。

「誰が手を付けたわけでもないのに、毎日毎日、少しずつ大きくなっていった」

「よく見ていると、砂の粒が刻々と入れ替わっているようだ」

確かに、写真と比べてみると、5年前の砂粒と違います。明らかに新しい貝殻も混じっています。この砂のお城は、毎日毎日、毎時間毎時間、砂浜の砂を新しく取り入れ、古くなった砂粒を吐き出しながら成長していたのです。

もし、こんな現象が発見されたら、奇跡です。

そんな奇跡が、あなたのすぐ近くで起きています。あなた自身です。あなたの身体は1027個の原子からできています。砂粒のお城と同じです。

1027個の原子は、1018個の細胞を作っています。これらの細胞は分裂を繰り返しながら、常に新しく生まれたものと交替しています。そのペースは、1分間に実に250万個です。

白血球の細胞は4~5日ですべて入れ替わります。心臓の細胞は4ヶ月で、肝臓や胃、肺などの内臓器官は約半年で入れ替わります。筋肉は9ヶ月で新しくなります。1番長い期間の骨の細胞でも、3年ですべてが入れ替わっているのです。

つまりぼくたちの身体は、3年ごとに、完全に「別の身体」になっているのです。常に生まれ変わっているということです。ぼくたちの日々は奇跡の連続なのです。素晴らしいことではないですか。それならば、ついでに心も生まれ変わっていきたいものですね!


“奇跡は、すぐそこで起きています” への6件の返信

  1. そうですかぁ。。。

    3年ごとに完全に細胞が生まれ変わっているのなら、永遠に生きていても良さそうですが、でも老いは必ずやってくるのですね(笑)

    読ませていただきながら、いろんなことに失敗したり挫折したりしても諦めずに、新しい自分に期待して、前を向いてまたチャレンジすればいいんだなぁ…と、勇気と希望を貰いました。

    自分で自分の命にピリオドを打つ子供達に伝えたいです。
    「君の生命は奇跡に溢れているよ!」と。

  2. なるほど、そうでしたか。
    お風呂に入るたびに
    一日の疲れが癒えて
    「ハァ~いきかえるなぁ・・・
    極楽…極楽・・・・」
    と、口をついて出てくる言葉は
    科学的にも事実なのですねえ。

    • そうですねえ。われわれは知らず知らずのうちに真理を語っているのかもしれませんね。

  3. つまり、今ここにいる自分は、過去の記憶を引き継いでいるだけの別の器であって、本当の自分はとうの昔に死んでいる?

    そして今の自分の寿命も、長くても残り数年?
    なにそれ怖い。

    ルパン三世で、科学者が自らのクローン人間を作って、永遠に生き延びているみたいなのがあって、
    「でもそれって本当の自分の寿命は変わらないから、今の自分は死んだら全ておしまいじゃん」
    と思ったもんだけど、まさに普通の人間でもその状態と言うこと?

    知らぬうちに自分は死んでいて、別の自分が引き継いでいるだけ?
    こわい。

    • 微分的に考えるとそうなるかもしれません。つまり過去・現在・未来の、ある一点の時刻における自分こそ「自分」だという考え。

      でも積分的に考えるとどうでしょう。生まれてから(正確には受精卵のときから)死ぬまで全てが「自分」だという考え。そうすると数年ごとに自分が死んでいるということになりません。

      あるいはもっとシンプルに、意識(記憶)こそ本当の「自分」であって、体は車のような乗り物に過ぎないという考え方もできましょう。

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