小保方さん、チェックメイト!


本日午後2時より、山梨大学の若山照彦教授が記者会見を行いました。先週相次いで発表された理研の遠藤高帆上級研究員らの解析結果、「研究不正再発防止のための改革委員会」の提言と合せると、小保方さん、チェックメイトですね。STAP細胞問題も、今回の若山教授の記者会見をもって実質的には終止符が打たれたといって良いと思います。

どうして立ちはだかる悪魔の証明

チェス
例によって個人事業主の特権で、この記者会見の生中継を全て視聴させていただきました。大好きな科学関連の話を生で視聴できるなんで、最高。やっぱりサラリーマン社長を辞めて良かったなあ~。

小保方さんは、若山教授から提供されたマウスでSTAP幹細胞を作ったとしていました。しかし、若山教授が第三者機関に依頼して遺伝子解析した結果、若山教授が提供したマウスでなかったことが判明しました。

今までは「論文に違う画像を使った」とか「画像を切り張りした」とか「他の論文をコピペした」とか、単におこちゃまレベルの論文作成が・・・理研は「不正」と言っていますが・・・問題視されていました。

しかし、本日の記者会見で「STAP細胞の発見そのものが、でっち上げであった可能性が極めて高い」ということが示されたわけです。

若山教授提供のマウスではないということは、違うマウスにすり替えたということです。「すり替えたのではなく、うっかり違うマウスを使っちゃった」と言い訳はできないそうです。それは若山教授が詳しく説明していました。

マウスは、実験をする日が決まってから、その日に合わせて交配させます。生後1週間の状態で実験日に渡せるようにします。小保方さんの周りに、たまたま違う「生後1週間のマウス」が存在する確率は、極めて低いというわけです。しかも実験は1回ではありませんから、全て偶然にそれが起きる確率は皆無でしょう。つまり、違う「生後1週間のマウス」と故意にすり替えたとしか、考えようがありません。

若山教授も科学者なので、「だからSTAP細胞は存在しなかった」とは言いませんでした。何度記者から聞かれても「分析結果はすべてSTAP細胞の存在を否定するものになっているが、ないという証明はできない」と繰り返していました。

そう、ないということは証明できないのです。悪魔の証明です。

STAP細胞ではなくES細胞だった可能性が大

チェス駒
理研統合生命医科学研究センターの遠藤上級研究員らの解析結果では、小保方さんが公開しているSTAP細胞の遺伝子データに、論文で書かれた作製法では起き得るはずがない染色体異常があることが分かりました。この結果は、新発見のSTAP細胞ではなく、すでに発見されているES細胞であった可能性を示すものでした。

若山教授が第三者機関から得た結論も、やはりES細胞の標準的な特徴の一部が確認されました。つまり、一連のSTAP実験は「ES細胞を使った」と考えれば説明できるということです。

科学の世界では、既知の事実・理論で説明できる現象を、新しい事実・理論で説明しようとした場合には、それ相応の証拠が必要です。現在のSTAP論文にはその証拠はありません。そういった証拠がなく、ES細胞で説明できちゃうのですから、「要はES細胞だったんですね、チャンチャン」で終わりです。

確かに、科学的には「STAP細胞が存在しない」ということは証明できません。しかし、既知の事実・理論(ES細胞)で説明できる現象を、わざわざ新しい事実・理論(STAP細胞)で説明しようとしたいのならば、それは小保方さん側に立証責任があるのです。彼女が、どんな科学者でも再現できるような方法を開示しない限り、STAP細胞は科学史から消え去ることでしょう。

ぼく個人としては、社会が「か弱い女性」を追い詰めることは好ましいとは思えません。できれば小保方さんの口から、主体的に真相を語ってほしいものです。若山教授から提供されたマウスはどうしたのか、違うマウスはどこから入手したのか・・・など、ちゃんと説明しませんと、ますます立場は悪くなると思います。

あと、理研の組織体質。これは改善してもらいたい。外部委員で構成された「研究不正再発防止のための改革委員会」の提言を、しっかりと受け止めてほしいものです。特に、小保方さん1人に責任を押し付けて終わってはいけません。改革委員会の提言でも、下記のように記されています。

研究不正行為を実行した小保方氏のみならず、またこれに直接の責任を負う笹井CDB副センター長、竹市CDBセンター長は、各々その責任を厳しく問われるべきである。CDBは解体・廃止して、グローバルに展開する新たなセンターを構築すべきである。理研本体も、この緊急時を乗り越え、再発展するにふさわしい組織の改革・運営能力を備えた新しい役員・センター長等の人事を断行すべきである。

(注)CDB=発生・再生科学総合研究センター

CDBの解体まで言及することは、相当な思いが込められています。理研は真摯に受け止めるべきです。日本の科学界を担う理研です。ぜひ、この問題を早く解決し、立ち直っていただきたいです。


“小保方さん、チェックメイト!” への4件の返信

  1. こんばんは
    うそをついても小保方さんにはなんのメリットもないから、うそはつかないはず・・・と、思っていましたが、残念です。
    改めて、人はわからないものだと思いました。

    この事件でちょっと、面白いなーと思ったのは、多くの女性が小保方さんのうそだと当初から見破っていたことです。
    私のように、擁護するのは、圧倒的に男性のほうが多かったことです。
    女性は女性のうそを見破れるのかな?と思いました。

    • おはようございます。
      むろん、悪魔の証明はできませんので、小保方さんがうそをついていると証明することもできません。若山教授も言っていましたが、小保方さんの口から正直に説明しない限りは、証明は無理でしょう。

      >女性は女性のうそを見破れるのかな?と思いました。

      一般論としてそういうことはなく、女性は男性よりも「この人、生理的に嫌い」と感じることが多いのだと思います。そして、そのように感じる対象の中に「うそをついている人」の割合が多いのだと思います。

      つまり、「この人、嘘をついているから嫌い」と感じるのではなく、「この人、なんだか生理的に嫌い。多分うそをついているからだわ」という感じだと思います。

  2. ピンバック: 中学生でも分かる、小保方さんチェックメイトの理由 | ∂世界/∂x = 感動

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